10月5日

ATPというテレビプロダクション連盟の賞の選考。総務大臣賞は文句なしにテレビマンユニオンの『少女たちの日記帳』に。広島の少女の4月から8月6日の日記をもとにドキュメンタリーと再現ドラマを交えて制作したもの。再現ドラマはふつうわざとらしくて嫌いなのだが、この番組は普通の少女たちが淡々と演じ、ほのかな思慕や友達への嫉妬や、そんなものがまじった普通の少女たちの生活のなかに普通でない新型爆弾が何をもたらしたのか、鮮明に悲劇を描き出した。『闇を歩く――ダイアローグ・イン・ザ・ダーク』も興味深かった。私は原田病にかかって失明の驚怖を感じたが、元々目が見えない人たちはどういう風な感じなのだろう。見えないからこそ見える人よりできることがある、というこの番組の趣旨にはたいへん痛いところをつかれた思い。
夜『大相撲』の編集長を終えた中央公論社の安倍七重さんをかこんでご苦労さん会。平凡社の山本さん、新潮社の秋山さん、妹みたいな人たちとちゃんこ鍋で楽しかった。
急に寒くなってきたので鍋にしたけど、今日はあったかかった。