7月21日

休日。午後、東大に美学会の新国立競技場の話を聞きにいく。槇文彦さんの基調講演は冴えまくっていた。美学会に合せてラテン語の美ということばについて、美しさという意味とデライト(喜び)という意味の両方あると。建築、そして建築が作る空間が美しさとともに喜びを与えるのが建築家としての無上の喜びであると。しかし今回の新国立は巨大さ、壁のように続く壁面、人工地盤と暗い地下、樹のない列柱の谷間など空間はそこにいる市民に何の喜びも与えないであろう、と。それにしても教室が寒かった。ノースリーブや半袖の女性は震えていた。上着を持ってくればいいじゃないか、という人があるが、なんで夏は暑いのが当たり前なのに、室内をあんなに冷やす必要があるのか。自衛のためにまた荷物が増える。若い登壇者は出てくるだけで勇気も居るのだろうが、あまり噛み合ない話でペダンチックだった。

帰り仲間と森川食堂で一杯。手羽先餃子、シラスのオムレツ、海鮮サラダ、すべて豪華でおいしい。学生向き定食屋なので、おばさんの長っ尻は無用と1時間ほど。