2月13日

改修コンペをやるというのは大変難しい情勢なので、どうにか改修案を建築エコノミスト森山高至さんにつづいて出してくれないものかと、改修に力のある建築家にあいに行った。のっけから「運動を始めるのが遅い」と言われてしまった。

「せめてコンクールをやることが決まった直後か、ザハに決まった直後に始めればまだしも」。

設計費はザハに13億、実施設計などのJVへの費用も含めると90億とか。「それは高すぎる。あの規模なら4パーセントくらいでしょ」。

やめた場合、違約金とか払うのでしょうか?「そのくらい建築家にとっては日常茶飯事だ。なんてことないでしょ」

本当に改修でいけますか?「もちろんいくらでも出来ます。それは磯崎さんでも安藤さんでも出来るでしょ」

では先生に改修案を出していただけないでしょうか?「一度官僚がやると決めたものをやめる時はよほど大義がないと。僕がやる大義がない。あるのは槇さんでしょう。槇さんが弟子たちを使ってするのが一番いいんです」

たしかになア。槇先生が出してくださればなあ。どれももっともな言葉であり、返せなかった。
しかしなあ、気がついたのがたしかに9月なのだからしょうがない。市民には食うために仕事がある。大規模プロジェクトを通すために人海戦術でやっている官僚やゼネコン軍団に勝てるはずはない。でもその知恵比べが保存運動の一番おもしろいところだけど。