1月31日

私は原稿の二度売りはしないが、今回の国立競技場についてのみは急いでより広くお知らせしたいので、頼まれればどこにでも書く。今まで「週刊金曜日」「革新懇ニュース」「建築ジャーナル」「毎日新聞」「信濃毎日」「傘松」に書き、これから平凡社から出る単行本、「住宅建築」などに書いた。簡潔な問題点の指摘ばかりである。みすずの守田さんに、もう少し長く、運動の心のひだや悩みも含めて書けないかなとたのんだら「みすず」のページをわけてくれることになった。これまた日本でも最も意識の高い知識層が読む雑誌だからありがたい。
故・藤田省三さんから「同じことでも大事なことは何度でも書く必要があります。書くたびに少しずつ知見が広がり、思考が深まってくるものです」と言われたのを思い出す。まさにそうだ。今回、10月に招致に敗北したイスタンブールで見てきたことを書いた。ゲジ広場の平和的占拠やそこで亡くなった若者たちのこと、チョムスキーが早速出した「ゲジ・パーク」という本のことも。

一月終わり。