9月12日

お昼に足立さんが『帝都の事件を歩く――藤村操から2・26まで」を持って来てくれる。企画をあれこれするころが楽しくて、この本は中島岳志さんと矢作多聞さんと恵美ちゃんとみんなで町歩きをして楽しくて、恵美ちゃんのテープ起こしが大変で、それまた校閲や校正が大変で、やっと出来上がった本を前に気が遠くなるような感じだった。しみじみ、売れるといいですね、と言いあう。3時に『和楽』と言う雑誌の方たちが写真を取りに見えた。旅でずっと外食だと家の食事がうれしい。といっても6時すぎたからお酒を解禁にして、タコのぶつ切りやキュウリの酢の物や冷や奴でおさけをなめなめ、本を読んでばかり。亜紀書房の『女子大生、渡辺京二に会いに行く』は、初読のときよりずっとおもしろかった。かしこくて真面目な女子大生が、リーダーシップ、アイデンティティ、グローバル化なんて横文字に振り回されつつ質問するのを、渡辺さんが至極まっとうな言葉で切り返す。むかしから持っている渡辺さんの本を読み返したくなる。