震災日録 9月3日 野田侮るべからず

朝、大相撲場所前の総見に行った。大勢の幕内力士が八百長問題で引退したわけだけど、後を埋める力士は育っているのか?
その足で野田市での講演会へ。野田はキッコウマン醤油が有名で茂木一族のすばらしい邸宅群などがそのまま残されている。中には市に寄贈され公開されているものもある。興風会館という昭和4年の登録文化財が会場。千秋会館など洋風建築にも見るべきものは多い。駅前は閑散としているのに不思議な町。またゆっくり来たい。
急いで帰って、映像ドキュメントの研究会に参加。黒沢ビキビ水爆実験のとき、日本の政府は放射能の影響などについてちゃんとした調査をし、データも出したというのに、今回はなんという不誠実。いっぽうビキニの時はこどもたちを放射能から守る活動が行われたとおもう。幼児だったわたしですら「雨の日はおもてに出ちゃ行けないよ」「牛乳は放射能に汚染されているかも知れないから飲んじゃだめ」と母親にいわれたのを覚えている。原爆と水爆実験と原発事故がなかなか結びついていない。
前の大学出の同僚だった前田哲男さんが来てくれた。マーシャル諸島の米核実験の被害のルポ「棄民の群島」を著し、今の仲間荒川俊児さんは、「反核太平洋・パシフィカ」という月報をだしながら、日本の原発の核廃棄物をマリアナ海溝に投棄することを告発していた。