地域雑誌「谷中・根津・千駄木」 37号
謎は氷解するのか キーワードは道灌山 藍染川はもうひとつあった
1993年10月20日(水曜日)発行
350円
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特集 キーワードは道灌山
藍染川はもうひとつあった
謎は氷解するのか
人生、いたるところになぞありと申します。
中国の風水の思想によると、
地形、風の道、水の流れ、
すべて陰陽五行の司るところであります。
風土、水勢をみて家の建つるところを卜(ぼく)し、
埋葬の場を決める、という。
彰義隊の敗走せし東京最北の岡、
道灌山に手繰り寄せられる謎と物語の数々。
この地に住んだ人々の語りを手がかりに、
百年むかしの道灌山に向い、
そろりそろりと出発でごさいます。
◎道灌山、名の由来は二説あり。太田道灌の山城があったが由にその字を当てたのが一説にて、向いの諏方台には「道灌船つなぎの松」の名が残り、日暮里本行寺に「道灌物見塚」の碑あり。またの一説、鎌倉時代の豪族、関道閑の館ありという。谷中感応寺、根岸善性寺は関小次郎長耀入道道閑の開基にて、後説が有力なり。
◎道灌山通りは古之の道なり。その広さ二間。大正十年五月、府知事執行のもと都市計画道路となり。土地買収、家屋移転し、道灌山を切崩したる土を盛り、幅十五メートルに拡げたるは昭和五年。そののち地下に鉄道を通すため、再び道路を拡げるなり。その幅二十五メートル。昭和四十六年三月三十一日完了し、現存す。
其の37 道潅山特集(48p) 1993/秋
表紙/道潅山聴蟲の図「江戸名所図会」より
ヤネセン秋の社説−車よ、「歩行者に気をつけなさい」
エッセイ−谷中のドングリ−野沢延行
謎は氷解するのか−キーワードは道潅山−藍染川はもうひとつあった
道潅山はどこか
もうひとつの藍染川の謎
東叡山領の新堀村−松本新太郎さん
道潅山の自転車屋−鈴木金太郎さん
形成電車道潅山通駅
ドウカンソウの謎−野村圭佑さん
道潅山下の風景−昭和17〜18年−五明敏雄さん
日暮里の金魚屋さん−大谷つるさん/加藤美沙子さん
開成学園道潅山に移る
開成学園指定の洋服店−中野育蔵さん
角の浪花家甘辛食堂−柏倉みや子さん
★大日本製薬
ポケットに入るオーケストラ「トンボハーモニカ」−竹田幸生さん
ハーモニカの青春−山崎隆吉さん
町の記憶−根津、画家の住む町
谷根千ちず
谷根千「事物起源」と「その後」−谷中菊まつりこの10年
郷土史発掘−三橋家のルーツを探して−三橋栄子さん
ご近所調査報告−内田百★が下宿した弥生町一番地の洋館−多児貞子
確連房通信
チラシにつられて行ってみる2−年をとってもこの町で暮らすには−スタジオI
おたより
向陵稲荷坂−剪画・文/石田良介
出版社主自筆広告1−「アイヌ文化の基礎知識」草風館
谷中の夜中−写真/北小路康敬
編集後記
お知らせ
参考文献
「遊暦雑記」 1814 十方庵敬順[著] ; 大島建彦[他]編三弥井書店, 1995.4
「明治東京名所図会」(東京近郊名所図会)朝倉治彦,槌田満文 東京堂出版 1992.7 ISBN:449020194X
「武江年表」斎藤月岑[他] 平凡社(東洋文庫) 1968
「日っぽり花見寺」 田戸亀太郎
「荒川区史」 東京都荒川区編 1989.3(1936?)
「山の憶ひ出」 木暮理太郎 1969 日本文芸社
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