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くまのかたこと

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1月8日、1月9日

1月8日(木曜日)
浅草に打ち合わせにいくも、ものすごい人。天ぷらの大黒屋にも洋食のヨシカミにも長い列ができている。仕方なく別の老舗にはいったが、浅草の有名店は
常連にはいいが,一見の客や地方からの客を見下しているようなところがあっていやだ。2300円ほどでないビーフシチューなり。字余り.
名刺の整理、今日で年賀状を書くのを辞める。年賀状って、元旦の朝は懐かしいし、うれしいのに、その後、五月雨式に来て毎日返事を出すのにおわれる。私は来た人にしか出さない。それもまず、全部印刷のには出さない。去年、私にお世話になったからとくれた方にも申し訳ないが出さない。そうすると全体の3分の一になる。懐かしい友だち、世話になった人、面白いことを書いてきた人、変化があった人、子供が生まれたり、病気になった人。
それでも150枚書いた。人間としては衰退期にはいっているはずなのに、人間関係としがらみは増えるイッポウだ。ああ、時間のむだなり。それと中央郵便局を壊す日本郵政なんかにお金を払いたくない気持。夜、映画「ハイジ」を見る。なんか美しいスイスの自然の中でのびのび生きるはなしのように思っていたが、もしかするとこれは農村の貧しさがテーマなのかも。学校へ行けないハイジ、白いパンを食べられないおばあさん、明治時代の東北の山村が舞台と思えばそう明るいはなしではない。

1月9日(金曜日)
ガザでのパレスチナ人の死者は700人を超えた。イスラエルの美人外務大臣は大悪者だ。
シャープが太陽光発電に大規模に乗り出したがいいことだ。石油はそもそも有限な資源だし、ホルムズ海峡が海賊で封鎖されたら、石油は日本に来なくなる。
「今の日本の繁栄は、石油がアラブから順調に来て、日本の労働者が依然、勤勉で優秀で、日本の輸出産業が順調に売れて、という条件の上で成り立っている。危ういものです」といっていた島根の佐藤忠吉さんの予言がみな当たってきた。条件がぐずぐずこわれている。
中国の北京ので稼ぎ労働者は450万、市の人口の4分の1をしめ、北京の発展を支えている。しかし北京に住民票がないので子供たちは学校へ行けない。
そのための私立の学校が何百もあるが、いっさい行政の支援がなく、教師も低賃金で、自分で教材を作っている。頭の良い、勉強もできる子がいるが、彼らが大学に行くのは至難の業。日本の心有る人が寄付をすることはできるのか。いっそODAはこういうところに限定してすればいいのに。いまのような公共工事型のODAではどうせ政府高官のぽっぽにはいってしまうのだから。

森まゆみ

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
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龍馬2009年1月28日(水) 09時38分
浅草が今ひとつ「伸びない」のは仰る通り客扱いの無礼さでしょうね。考えるに客を扱っている連中の多くが地方出身者なんでしょうね。だから舞台は江戸でも、そこにいる人は無粋な集まりかもしれませんね。内緒ですが、特に大黒屋はひどい。 昨日志ん生...
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