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くまのかたこと

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11月20日(木曜日)

お昼ごろ、中谷健太郎さんが旅館で働いている人たちといっしょに湯の平温泉に連れて行って下さった。中谷さんをガイドにという贅沢なはなし。亀の井別荘は
別府の亀の井の創業者、立志伝中の人物、油や熊八が雲上の別天地に常連客のための隠れ家を造った。そこの運営を任されたのが、加賀の庄屋であったが料亭をはじめて採算度外視でこった器を集め、こった料理を出していた中谷さんのお父さん。料亭があえなく失敗したあと流れ流れて由布院に。たった4室の亀の井別荘、お父さんがなくなったあと映画の助監督をしていた健太郎さんは店じまいのために帰郷したがお母さんに泣かれて、だったけな、あとを継ぐことに。1970年代からの獅子奮迅の活動は「たすきがけの由布院」にくわしい。湯の平は石畳の続く町。うなぎの蒲焼きとあらい、こいこいとかいううなぎの肝、鮎のうるかなど珍しいものをごちそうになった。山頭火が滞在し、つげ義春「貧乏旅行記」にも出て来る。ここで一週間くらいのんびりしたいなあ。

森まゆみ

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