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くまのかたこと - 旅の宿編

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ザルツブルグ − シュテーゲルハウス  75点

夏中、おんがくさいをやっているとはねえ。よくホテルがとれましたね。と会った日本人にいわれる。
旧市街ではないが、十分あるいていける。ミラベル宮殿まで5分。フロントはしんせつ。よる遅くまでガーデンレストランがあいていてわりとおいしかった。

オペラの券はとっくにうりきれ。タキシードやはなやかなドレスのセレブっていうんでしょうか、背も高く押し出しのいい連中、みせびらかすようにホールに消える。指くわえてみている観光客。あれは誰某よ、と俳優や政治家の名をあげる地元民。一本隣の路地ではこがらな有色人種達が道路のそうじ、階級的憎悪をかんじる一幕。

アランドロンと古城で正装で晩さん、なんてツアーに行きたがるひともいるらしいが、わたしゃ平服で町を歩く方がいい。ザルツブルグカードわ21ユーロで、65ユーロぶん使った。博物館も美術館もトラムもただ。でよるは広場で、巨大スクリ−ンできょうのオペラを見る。こっちのほうがよくみえるよ。これもただ。市民はこっちを見る。なにも3万円出さなくたってね。だいたんな演出だ、キングア−サーの演出をめぐって、フロントの女性と盛り上がる。

森まゆみ
2004年9月13日(月曜日)公開

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