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くまのかたこと - 旅の宿編

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函館リードホテル

津野海太郎、奥本大三郎、関川夏央の各氏と函館に行くことになった。奥本氏はカール・レイモンのハムと海の幸がお目当て、津野氏は五稜郭で夏に行われる野外劇が見たい、後の二人は両方に付き合う、というのんきな旅である。

函館なら海の幸満載の旅館もあるはずなのに、町外れのホテルに泊まると聞いて少しがっかりした。が、このホテルは小ぶりで、静かで、裏に庭があり、レストランではつまみとビールがおいしく、ちょっとヨーロッパの宿みたいだった。外でがっちり寿司を食べ、市場でウニ、ホタテ丼を食べようなどというときには実にあっさりしたいい宿だ。

部屋のつくりもシンプルで機能的である。
リードホテルの人に教えられた近くのすし屋は、もう、なんともすばらしいの一語に尽きた。

森まゆみ
2003年7月16日(水曜日)公開

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