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地域雑誌「谷中・根津・千駄木」 21号
町が人を呼び、人が人を呼んだ 田端人- ”芋蔓式”交友録
1989年10月15日(日曜日)発行  300円   残部僅少 -> 購入方法
21号 町が人を呼び、人が人を呼んだ  田端人- ”芋蔓式”交友録
特集 町が人を呼び、人が人を呼んだ 田端人- ”芋蔓式”交友録

春さき (室生犀星 詩集「寂しき都会」より)田端は田舎である
藁、枯草、煤煙、砂ほこりなど
みな温かそうにこんもりとする春さき
すぐ近くの女理髪人の店先をとおると
その硝子戸の内に
おかみさんのよこがほが
にくらしく桃色にけふはことさら上気してゐるのが見える
かなりな年ごろであるのに
まだぽったりした肉つきがある
すこし乱れた髪や
菜の花を活けてあるのや
そとの乾いた入口の泥さへ
ぽろぽろになって温かさうだ
道路には紙切れ、藁くづ、みかんの皮
三人ばかり固まった日南くさい子供らの
なまなましく白い脛など
やさしく光って見えるのだ
桜の多い田端の村
破れた垣根の多い村
此処をあるくごとに私の地盤
仕事の地盤がここで固められた事を考へさうして懐かしさうに歩く
其の21 1989.10.15
芥川龍之介特集(40p) 
表紙/芥川龍之介の描いた「河童」
版画/鈴木伸太朗
町が人を呼び、人が人を呼んだ−田端人−芋蔓式交友録
 農村時代
 方寸グループ
 工芸家たち
 金沢人たち
 龍之介ネットワーク
 半世紀を過ごした田端という所−近藤富枝さん
 大根と薪と−矢部清八さん
 隣人・室生犀星−広瀬淳雄
 文豪の妻−小林以登さん
 田端モンマルトル地図
著者自筆広告16−近藤富枝「田端文士村」中公文庫
田端・ポプラ坂−エッチング/棚谷勲
手仕事を訪ねて6−三弦師・菊音
谷根千ちず
座談会・我が町を語る(肆)−震災と戦災のはなし−谷中初音三丁目
初音町追伸の追伸−中山信行さんの手紙
江戸幕府に「造られた都市」補遺−上野東照宮にこもる徳川の霊気
谷根千読書漫録1
聞き書き・明治の根津・池之端−小瀬健資
谷根千便利帳−お酒やビールを配達します!
確連房通信
あんな店こんな店−ミニショップ千駄木、ワンショットバー・コーヒー豆
おたより
田端駅南口−剪画・文/石田良介
編集後記
お知らせ
谷根千秋のイベントガイド

参考文献
「田端文士村 実業家・鹿島竜蔵と文士・芸術家たち」新装版第3集(通号第11集)東京都北区立田端図書館編 1991.3
「田端文士村 よみがえる田端のありし日」新装版第2集(通号第10集)東京都北区立田端図書館編 1990.3
「田端文士村 室生犀星生誕百年特集」東京都北区立田端図書館編 1989.3
「田端文士村」 近藤富枝 1983.10 中央公論社(中公文庫)ISBN:4122010683
「北区史」...
「田端郷土史」
「東京府村史」
「無限抱擁」 滝井孝作 1985.1 中央公論社(\1,450)ISBN:4120013634
「或る少女の死まで」 室生犀星 1969 岩波書店(岩波文庫)
「性に眼覚める頃」 室生犀星 1969 角川書店(角川文庫)

協力
近藤富枝
内藤淳一郎
高橋光子
竹腰里子
品川力
北区田端図書館
北区田端文士村調査会
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