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皐月 / 絵 あらいあやの

2005年5月5日の更新情報

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2005年5月5日(木曜日)
森まゆみの本に、アラン=フルニエ「グラン・モーヌ」森まゆみ解説を掲載しました。「森まゆみの本」というのはちょっと微妙ですが、表紙に名前が載っているので掲載します。林芙美子「放浪記」も載せていますし。

僕は”アラン=フルニエ”も”グラン・モーヌ”もまったくきいたことがなくて、基礎知識無く読みはじめたのですが、最初はちょっと引っかかりつつ、中盤からは一気に読んでしまいました。
「パルムの僧院」、「スタンドバイミー」、「夏の庭」(湯本香樹実)、「少年時代」(マキャモン)などが面白かった人は、楽しめると思います。青春&恋愛小説です。名作です。長谷川四郎訳は格調高い文章ですが、読めばちょっと古風といった感じで読みやすいです。
ヤナ(魚を穫る罠のこと)なんていう言葉を久しぶりに見つけて、四半世紀ぶりに声に出して言ってみたりして、なんか懐かしい(忘れていたけれど、子供の頃は”ヤナ”を日常的に使っていた)。
解説によると、森さんが少女の頃に映画になって、当時の少女達が夢中になった作品とのこと。フランスでは中学生の教科書に載っているとか。
先日会ったときに、そうとう時間を掛けたと話していた、力の入った森まゆみ解説もお楽しみください。くまのかたこと旅の宿編ヨーロッパ編番外編の趣もあります。

森さんが解説を書いているという意味では、神谷美恵子コレクション「遍歴」(みすず書房:1890円)が3月にでています。「森まゆみの本」には載せていませんが、こちらもどうぞ。
神谷美恵子さんは、僕の中では、ミッシェル=フーコーの翻訳者という印象が一番強いのですが「こころの旅」が有名ですね。「遍歴」は神谷さんの自伝です。
森まゆみ解説は20ページ弱あって、こちらも力が入っています。フーコーがビンスワンガーの本に、長い序文を書いたことをちょっと思い出しました。
この本のことをちょっと説明なんてできないのでここまでですが、とても良い本です。今の自分のあり方を揺さぶられるというのでしょうか、効きます。

それとそれとついでに、森まゆみ講演会「彰義隊遺聞」が、5月14日(土)に根津であります。お近くの方も遠い方も是非ご参加ください。先着50名様のみです。
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