アンデルセンの名著『即興詩人』。主人公アントニオの旅したイタリアを、スライド写真で紹介しながら、講演します。また、この機会にぜひ鴎外訳の『即興詩人』を深くあじわってください。
講師:森まゆみ
日時:6月17日(日)14:00から(開場13:30)
開場:鴎外記念室(観潮楼跡)3階 千駄木駅から徒歩5分 団子坂のぼりきった左側
定員:先着60名
希望:できれば、鴎外訳『即興詩人』を読んできてください
文体を味わい、そこに広がる美しさを楽しむ
鴎外訳「即興詩人」を読んでみませんか?
「即興詩人」は文語による翻訳の精華とされている。森茉莉は千駄木の観潮楼で、父鴎外が低い声で「昔ツウレに王ありき」と口ずさんだと書き留めている。
この短い一文からも、私たちは忽ち古のヨーロッパ、森に囲まれ苔むした城、髭をたくわえた威厳ある王の横顔に想いを馳せる。口語ではこうはいかない。文語の持つ喚起力を味わって頂けたら幸である。(森まゆみ・『「即興詩人」のイタリア』・講談社)
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