2007年「堀辰雄の東京時代」　田端文士村記念館講演会・朗読会田端文士村記念館講演会・朗読会 / 情報トピックス

堀辰雄の東京時代　　Tatsuo Hori 〈明治37(1904) 年～昭和28(1953) 年〉
　堀は、麹町(現・千代田区) に生まれ、向島小梅町(現・墨田区) で育ち、東京下町風土に根差した少年期を過ごします。第一高等学校時代に師である芥川龍之介、室生犀星によって導かれた軽井沢体験により、西欧文化・文学に開眼し、西欧文学と日本古典文学の融合による本格的な《ロマン》小説の執筆を試みました。以後、向島、成宗(現・杉並区) などに居住し、昭和19年の疎開後は信濃追分に永住しました。
　田端には、大正13、14年頃と昭和2 年頃に下宿し、同人雑誌『驢馬』を刊行しました。堀の初期作品には、数少ない東京を舞台とした小説・詩があり、堀のモダニズム時代と称されています。今回は、若き20代の堀辰雄の人物と作品世界について、講演と朗読でご紹介いたします。

講演　池内輝雄氏(國學院大学文学部教授)
朗読　幸田弘子氏(女優)

日時:平成19年5月20日(日)
　　開始・午後1時(0時30分開場) 終了予定・午後4 時
会場:田端文士村記念館ホール(JR田端駅北口改札徒歩1 分)
定員:120名(応募多数の場合は抽選)
入場料:無料
申込み:往復はがきで、5月2日(水)必着

[申込み方法]
　 □裏面に住所・氏名・年齢・電話番号を、返信用に住所・氏名を明記。
　 □応募は原則としてお一人様一通。夫婦または親子に限り二名様まで有効。
　　 (夫婦/ 親子の別および各氏名を明記)
　※ご提供いただきました個人情報の取扱いは、適正に管理、利用保護に努め目的以外には一切使用いたしません。
宛先:田端文士村記念館
　　　〒114-0014　東京都北区田端6-1-2 　℡03-5685-5171
　　・講演会には毎回、定員を上回る応募があります。
　　当日、確実に参加できる方のみお申込み下さい。
　・記入事項に不備があると抽選対象外となる場合
　　がありますのでご注意下さい。

当日プログラム
講演会…「堀辰雄<不器用な天使>のころ」
〈休憩〉
朗読会… 堀辰雄「麦藁帽子」、詩数編
　　　 ※朗読作品は変更する場合があります

講師・出演者プロフィール
池内輝雄(いけうち　てるお)
1938 年、長野県生まれ
東京教育大学大学院日本文学研究科博士課程修了。大妻女子大学、筑波大
学、帝京大学各教授を経て、現在、國學院大学文学部教授。
近代日本文学を専門とし、堀辰雄、志賀直哉を中心とした研究を進めてい
る。堀研究においては第一人者として多領域からの究明を実践している。
日本近代文学会代表理事、日本近代文学館常務理事、東京書籍高等学校国
語教科書代表著作者などを現任。
〈主な著書〉
『堀辰雄とモダニズム』(『国文学解釈と鑑賞』別冊) 至文堂　2004年
『時事新報目録文芸篇大正期』八木書店　2004年(編著)
『『露伴随筆』『潮待ち草』を読む』岩波書店　2002年(共著) 他

幸田弘子(こうだ　ひろこ)
1932 年、東京都生まれ
女子美術大学卒。NHK 東京放送劇団に入団し、放送、舞台で活躍。
1977 年から毎年「幸田弘子の会」を開催し、樋口一葉作品の朗読を始め
舞台朗読という新しい分野を確立する。他にも『源氏物語』、泉鏡花、
森鴎外、夏目漱石、瀬戸内寂聴など、古典から現代文学、詩歌、童話ま
で幅広く舞台で朗読。
〈朗読作品ほか〉
「松尾芭蕉　おくのほそ道」　ジェー・ピー　 2005年
「朗読の楽しみ　美しい日本語を体で味わうために」光文社　 2002年(著書)
「樋口一葉作品集(全6巻)」東芝EMI
「日本の古典源氏物語(全5巻)」　新潮社　 1991 ～ 1992 年