江戸フェスティバル 山車人形展示
2004年11月9日(火)〜14日(日)10:00〜20:00
丸ビル1階「マルキューブ」〈入場無料〉
主催・問い合せ/財団法人 千代田コミュニティ振興公社
03-3233-3222
http://www.cnet-ta.ne.jp/comisin/
〈越生の山車の話-詳しくは「谷根千」9号に掲載〉
明治19年(1886)、谷中初音町二丁目および上三崎町(いずれも現在の台東区谷中七丁目)二町の山車として作られ、日暮里・谷中の祭礼に引き回された大山車です。
山車人形は豊島左衛門尉経泰。
都市化が進み、路面電車が走って電線が張り巡らされ、人家も込んできて、山車人形がひっかかるようになって、いつしか引かれなくなりました。
大正8年に、埼玉県越生に売却。以降、越生の人が守り、祭礼に引き回してくれました。
この山車人形の製作者は、名工として当時人気を博していた泰精斉古川長廷です。
長廷は文政9年(1826)に深川に生まれ、二代目仲秀英の弟子となりました。
神田須田町の関羽、入谷町の静御前など多くの山車人形を手がけ、現在では神田神社(神武天皇)、三河島(奇稲田姫)、佐原市(源頼義)、久喜市(素盞雄尊)、石岡市(弁財天)などに作品が残されています。
豊島左衛門尉経泰は、鎌倉時代末期の元亨2年(1322)に、日暮里・諏方神社を創建した武将です。
この人形は戦後は破損が甚だしく、長い間山車に乗せることができない状態でしたが、昭和63年に岩槻市の清法人形店の手で復元されました。
現在は越生町の町指定文化財になっています。
写真:有限会社メガロード