かつて東京・大塚に「東方文化学院」という研究所がありました
昭和8年(1933年)竣工の同学院の建物は、唐招提寺になぞらえたとされる鴟尾(しび)のついた瓦葺きの大家値を戴き、七連のアーチの正面玄関をもつという印象的なもので、設計は、東大キャンパスの配置計画や建築で知られる内田祥三(うちだ・よしかず)博士です。
義和団事変の賠償金などによって創設された「東方文化学院」は、戦後、東大東洋文化研究所に吸収され、その後この建物は外務省研修所として大切に使われてきました。しかし平成7年に同研修所が相模原市に移転した後はずっと空家のままになっています。国は現在、敷地を「未利用の国有地」として売却する方針で、このままでは、この重厚堅固な建物も早晩取り壊されて更地にされてしまうおそれがあります。
この件地区の文化遺産としてのさまざまな意義を考え、かつ、街の貴重な資源としていきいきとしたかたちで次世代に引き継いでいくため、みなさまのご支援をお願いいたします。
シンポジウム「旧東方文化学院の保存利用を考える」
2001年3月20日(春分の日)午後2時〜午後4時30分
会場:文京区生涯学習センター学習室(文京シビックセンター内・地下一階)
交通:地下鉄丸の内線・南北線後楽園駅(A5出口)より徒歩一分、都営三田線・大江戸線春日駅(A1出口)より徒歩三分
パネラー(五十音順・敬称略):大川 三雄(日本大学専任講師)、窪 徳忠(元東方文化学院研究員・元東京大学東洋文化研究所長)、前野 まさる(東京芸術大学名誉教授)、森 まゆみ(作家)
コーディネーター 兼松 紘一郎(建築家)
参加費:1000円(資料代含む)
定員:84人(当日先着順)
お問い合わせ先(主催者):東方文化学院の建物を生かす会事務局
電話:03-3971-0907(多児方呼び出し・19時〜22時にお願いします)、FAX:03-3971-7009、03-5803-1119(会場:当日開催時間中のみ)
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