!新谷根千ねっとはコチラ!

森まゆみの本

一覧に戻る
彰義隊遺聞
2004年11月25日(木)発行 Amazon.co.jp

彰義隊遺聞 2004.11.25 発行 
新潮社 ISBN4-10-410003-X 定価:本体1600円(税別) 四六版 287頁 

昭和29年(1954)年に本郷駒込動坂に生まれた私にとって、休日の楽しみといえば、いちばん近くの盛り場である上野の山や動物園で遊び、松坂屋で買物をし、屋上の遊園地で遊ぶことだった。広小路を渡るとき、母はよく、「ここで彰義隊の戦争があった」といった。幼な心に上野戦争を定着させた初めである。

(略)

彰義隊敗戦百回忌の昭和43年5月14日、彰義隊墓所で「慶応戊辰東台古戦場殉難彰義隊烈士第百年祭」が行われ、このときは日蓮宗身延山管長、東叡山寛永寺貫主ほか、徳川宗家、北白川家、西郷家、大村家、さらに天野八郎、本多晋、伴門五郎らの子孫二百余名が集まった。
また平成4(1992)年10月3日には寛永寺で「戊辰役東軍殉難者慰霊祭」が行われ、この時は徳川宗家や会津松平家の当主を始め、会津からの子孫が多数参加したことを覚えている。しかし、この子孫も高齢化、代替わりが多く、記憶の風化は避けられない。

私の主意は地域史の掘り起こしと定着、そして逆賊とされ、「烏合の衆」と軽んじられ、一顧だにされない彰義隊の存在を世に伝えることである。
そのため引用は安易に地の文とせず、読みにくい部分もあるが、本の性格上、ご寛恕いただきたい。
原文資料には大略を付してあるのでとりあえず読みとばして下さってもかまわない。資料には何度も刊行され、異同のあるものもあり、漢字仮名遣いも多様だが、統一せず、引用文献を原文のまま掲載することとした。

〈はしがき〉より

目次

 はしがき
第一章   墓を建てた男、小川椙太
第二章   幕末三舟
第三章   結成と孤忠・伴門五郎
第四章   東叡山寛永寺
第五章   慶喜謹慎
第六章   栄一と成一郎
第七章   香車の槍、天野八郎
第八章   錦ぎれ取り、西虎叫畢(にしのとらさけんでおわる)
第九章   挿話蒐集(まちにつたわるはなし)
第十章   団子坂戦争
第十一章  黒門激戦
第十二章  輪王寺宮落去
第十三章  戦争見物と残党狩り
第十四章  三つの墓
第十五章  隊士のその後、松廼家露八(まつのやろはち)のこと
 光るかと見るまに消ゆる花火かなーあとがきにかえて

ページトップへ
森まゆみ2009年1月14日(水) 15時09分
ごめんなさい、変換ミスです。商議大使は、彰義隊士です。
森まゆみ2009年1月10日(土) 11時42分
M 畠田さま 伴門五郎は商議大使の中で私が一番好きな人です。評価していただいてこれにすぐる喜びはありません。
畠田 直教2009年1月7日(水) 10時24分
蕨宿出身の伴門五郎について詳細かつ正当な記述をしていただいて 感謝します。 蕨史跡研究会会長。60歳
新しい3件(5件中)を、長いコメントは省略して表示しています。
このページのコメントを全部読む