森まゆみ著
本体価格 \1800
筑間書房 1998.5.25発行 ISBN4-480-81604-6 C0095
家事が片付き、子供が寝静まる。
さあ、これからが私の時間。
至福の読書タイム
三つのときから読書病に罹っている。本の中の人物に憧れ、本を読んで世界を旅し地球の反対側の人びとの暮らしに思いを馳せた。心弱く落ち込むときも、本のおかげで立ち直った。ゆかいな、さっぱりした気分になることができた。
<あとがきより>
目次
1. 心に深くしずむ本
サフラン色のサンダル / 一葉は何を読んだか / 危機の中の恋 /会津を共に旅した本 / 行きつけの鴎外図書館 / あゝ、高校三年生の教科書 /散歩に持っていく本 / 煩雑な日常の見直しに
2. 百人百様の生き方
花の素顔を探して / 知恵あるおばさんの眼 / おもわず縫物がしたくなる /下町女の気っぷ / たった五十年前のこと / 忘れかねる人への想い /生き生きした燃える火 / 九十の女でも恋は忘れない / 主婦の日常とブンガクの関係 / 風が運ぶもの / 読んで楽しむ料理の本 /アリスの見た明治社会 / 思ひしはみな我のことなり / 右手に子ども、左手に本 / 明治幻燈記 / 夫と妻、それぞれの闇 /老人たちの生活と意見 / 一人でいたい気分 / "反フェミニスト"の過激なものいい / はずれた場所にいる誇り / 遠い日の思い出
3. 味読・再読・三読
私の知らない、あの季節 / 高橋和巳は生きているか / 聞き書きの神様 / まわし読み / ただただ恐ろしい小説 / 谷中の家 / ロシア料理の店
4. 近刊をずんずん読む
豊かなガリ版の世界 / シンプルなのがいい / 月島の幸せ / 阪神大震災の記録 / ふむふむ、やっておるな / 学童集団疎開を開く /日常に潜むチェルノブイリ / 裸の女たちが語る時代 / 協同と共同 / 建築史の神話 / マクラからオチへ / 性で見せる粋や通好み /坪内逍遥の素顔 / 絵の収集鬼 / 少年の自己形成史 / ある女優の死 / つまった困った新明解 / 「田舎民主主義」はもういらない /監獄の見てきたもの
5. 今夜はじっくりこの一冊
余りものの小唄 / バンカラとはつづめていえばバカなのか? / 上品なわがまま / 脱皮の季節 / 絵師たちのいた町
6. 書く女たち
年々のかの子 / ナラノシカノカズハ−父の娘、茉莉 / しっとりとして、あでやかで / 五官の教え / 邦さんと文さん / 匂い立つ祖父の情景 / 胸のすく自伝 / あたかも人格をもったような家で / ものを書く女たちの肖像
あとがき
書名索引
初出誌
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