国際会議『SOUND CONTINUUM 』/ 21世紀の録音文化を問う国際会議

2009年11月21日(土) ~ 2009年11月23日(月)

日時:2009年11月21日(土),22日(日)
時間:開場12:30 開始13:00−終了18:00(両日)
会場:東京芸術大学大学院映像研究科 横浜校地 馬車道校舎 1Fホール(横浜市中区本町4-44)
入場:無料(事前登録制: www.the-concrete.org)

「録音」という領域が、従来の音楽史や映画史の中で、明確に意識化され語られる機会はこれまでありませんでした。それは、録音が音楽や映画に従属する技術としてのみ捉えられてきたからにほかならないのではないでしょうか?メディア技術の発達から「録音」という営為を振り返ったときに、それは単なる記録メディアとしてではなく、表現に関わる、創造的な技術として捉え直すことができるはずです。技術からの問いとして、「録音」を音楽や映画との主従関係でなく、並行するメディアのひとつとして、その創造の可能性を考えてみたいと思います。この会議では、「サウンド」をキーワードに国内外で研究活動を行っている作家や研究者を招き、彼らのプレゼンテーションレクチャーを通じて、より多くの人達に「音」のすばらしさを共有することができればと思っています。
フランスより『映画にとって音とは何か』『映画の音楽』の著書でありミュージックコンクレートの作曲家としても知られているミシェル・シオン氏の講演に加え、英国立図書館British Libraryの音響アーカイブ部門所長のリチャード・ランフト氏の講演、2008年のカンヌ国際映画祭で「ある視点」部門審査員受賞作品『東京ソナタ』で知られる黒沢清監督の映画音響論(対談)、キュレーター畠中実氏のサウンドアートのおけるフィールドレコーディングのプレゼンテーション、そして音楽評論家の小沼純一氏[早稲田大学]が司会となり、領域分断として発展し続ける「サウンド」における表現と技術の問題を様々な観点で考えていきます。
参加者の専門性の拡張を多領域間で共有することを目的に、日程にタイトルを付けずにプログラムを組みました。そうすることで、様々な問題意識を参加者が自由に共有し、今後の「録音」というメディア技術における創造性を広く捉えていただけることが可能になるのではないでしょうか。

■参加者
ミシェル・シオン [フランス、映画音響研究者、ミュージックコンクレート作曲家/パリ第三大学教授]
リチャード・ランフト[イギリス、音響アーキビスト/英国立図書館音響アーカイブ部門所長]
ラリー・サイダー[イギリス、国際会議SCHOOL OF SOUND代表/ 英国立テレビ映画大学院ポストプロダクション元所長(NFTS)/サウンドデザイナー(ブラザーズ・クエイ作品)]
黒沢清[日本、映画監督/東京藝術大学大学院映像研究科教授]
筒井武文[日本、映画編集、映画監督/東京藝術大学大学院映像研究科教授]
小沼純一[日本、音楽評論家/早稲田大学教授]
畠中実[日本、ICC学芸員]
ホー・ツー・ニェン[シンガポール、美術家/映画監督]
鳥越けい子[日本、青山学院大学教授]
ほか

平成21年度文化庁委託事業
主催: 特定非営利活動法人映像メディア創造機構
協力: 東京藝術大学大学院映像研究科/ヨコハマ国際映像祭2009/CONCRETE




CONCRETE Vol. 3 (ヨコハマ国際映像祭2009 CREAM関連イベント)
日時:2009年11月23日(月・祝)
時間:開場15:00 開始15:30−終了18:30
場所:新港ピア(横浜市中区新港2-5-1)
入場:無料(入場には、ヨコハマ国際映像祭のチケットの購入が必要です。)

アクト:
ミシェル・シオン ミュージックコンクレートコンサート『Without project(世界初演)』 『Samba For Rainy Day』
森永泰弘+ホー・ツー・ニェン+ステファノ・ピリア『EARTH(日本初演)』
足立智美『声、エレクトロニクス、ライヴヴィデオ、未来派音響詩に基づくパフォーマンス』
長嶌寛幸『Magic Memo』

主催: CONCRETE実行委員会
助成:横浜文化振興財団
協力: 東京藝術大学大学院映像研究科/ヨコハマ国際映像祭2009


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