法政大学国際文化学部企画:いま宮澤芳重を考える

2013年07月06日(土)

法政大学国際文化学部事務
TEL 03-3264-9345

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法政大学国際文化学部では、昨年度から留学生を主対象に、長野県飯田・下伊那地方で夏休みの「SJ国内研修」(SJ:Study Japan)を実施している。日本を東京だけからみるのではなく、多面的・重層的に眺める目を養うことが目的である。
その飯田・下伊那出身のユニークな人物に、生田村(現、松川町)生まれの宮澤芳重(みやざわ・よしじゅう;1898年~1970年)がいる。
貧しさのため進学できなかった宮澤は、郷土である飯田に郷立大学をつくる夢を抱き、東京でニコヨンなどの肉体労働をして稼いだお金の大半を、飯田市立図書館や県立飯田高校に送金した。志半ばにして亡くなったが、没後、地元の人々は彼を讃える「芳重地蔵」を建て、またNHKは番組「地蔵になった男」(1973年)を制作して、その清貧の生涯を振り返った。
それから40年。飯田でフィールドスタディをする全国の大学をネットワーク化し、「学輪IIDA」というユニークな組織が立ち上がりつつあるが、かつて飯田に大学をつくろうと奔走した宮澤芳重のことは、地元の飯田・下伊那でも忘れられつつある。
また一方では、宮澤の寄付金などで購入されたもと飯田高校の天体望遠鏡を保管し、学校脇の「芳重地蔵」を大事にしてきた松川東小学校が、近年の児童数の減少により2014年度末で閉校、2015年度から松川中央小学校に統合する方針も決定した。
そうした時期に、40年前のこのNHKの番組を観賞し、ゆかりの方々のお話を伺いながら、宮澤芳重の生き方や目指したものを再度振り返ることには、現在的な意義があろう。
「SJ国内研修」を準備するなかで関係がうまれた在京飯田高校同窓会の有志の方々と、協力しながら実施していきたい。

・日時:2013年7月6日(土) 15:00~18:00
・場所:法政大学 市ヶ谷キャンパス(市ケ谷・飯田橋駅から徒歩約10分)
ボアソナードタワー6階 0610教室
・テーマ:いま宮澤芳重を考える
・内容:
①NHK「地蔵になった男」(1973年;約30分)
②関係者による座談会(ご出席予定者/敬称略)
・下澤勝井(評伝『人間 宮沢芳重-その反俗の生涯』共同執筆者)
・小塩立吉(小塩完次記念資料館。叔父の小塩完次が宮澤芳重と親交あり)
・山﨑範子(谷根千工房。地域雑誌『谷中根津千駄木』発行人。宮澤芳重氏について41号に執筆)

・主催:法政大学国際文化学部
・連絡先:法政大学国際文化学部事務(03-3264-9345、jkokusai@hosei.ac.jp)
・参加無料、事前連絡不要


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