シンポジウム イラン・トルコの外交政策と欧米におけるイスラモフォビア――排外主義の時代にパレスチナ支援運動のゆくえを考える

2010年12月05日(日)

ミーダーン〈パレスチナ・対話のための広場〉
WEB http://midan2006.web.fc2.com/

【日時】12月5日(日)13時15分 開場/13時30分 開始(16時45分 終了予定)
【場所】文京区民センター 3階A会議室
[所在地]東京都文京区本郷4-15-14
[地図]
http://www.city.bunkyo.lg.jp/gmap/detail.php?id=1754
[交通]東京メトロ丸の内線・南北線「後楽園」駅徒歩3分
都営地下鉄三田線・大江戸線「春日」駅・A2出口直上
JR中央・総武緩行線「水道橋」駅より徒歩15分
【参加費】800円
【ビラ・ダウンロード/PDF形式 0.6Mb】
http://midan2006.web.fc2.com/pdf/101205bill_midan_r2.pdf

【発言者】
○佐原徹哉 (明治大学教員)
トルコ現政権の外交・イスラーム化政策とイスラエル・パレスチナ
○松永泰行 (東京外国語大学大学院教員)
イラン・シーア派にとってパレスチナ問題とは何か
○臼杵陽 (日本女子大学教員)
イスラエル支援とイスラモフォビア その共犯関係と齟齬

■封鎖が続くガザ、治安管理と分断政策が強まる西岸地区、ユダヤ化が不可逆的に進
行するエルサレム。イスラエルの占領政策・人種差別政策の追認をファタハ政府に強
い、言葉の上だけで「パレスチナ国家建設」を繰り返す「和平プロセス」の当事者や
それを支持する各国政府には、事態を打開する力はまったくないように思えます。

■そうした状況のなか、イランのアフマディネジャド大統領は過激なことばでイスラ
エルを非難し続け、トルコもまたイスラエルによるガザ攻撃を契機に親イスラエル政
策を転換させました。アラブ諸国によるパレスチナ支援がまったく機能しなくなるな
か一方、非アラブのイスラーム諸国の指導者がパレスチナ問題を利用することで、と
もかくも一定の大衆的人気を勝ち得ていることの意味を私たちは考える必要があるで
しょう。また今年5月31日にガザ沖でイスラエル軍により急襲された支援船がトルコ
船籍であり、トルコ人活動家が多数殺害されたことは、トルコにおける民衆レベルで
のパレスチナ連帯運動の層の厚さを確認させました。

■スイス国民投票でモスクのミナレット新設の禁止が決まり、フランスでブルカ着用
が禁止されるなど、この一年でムスリムに対する差別的な政策はヨーロッパにおいて
一層進行し、またこの夏にはアメリカの牧師によるクルアーン焼却の呼びかけが、広
く報道されました。日本においてはこうしたイスラモフォビア(ムスリム嫌悪・イス
ラーム恐怖症)こそ目立たないものの、中国や韓国、北朝鮮の人びとに対する差別や
排外主義が一層強まっています。私たちはこうしたことをどれだけ「自分たちの問
題」として捉えきれているでしょうか。パレスチナを支援することは、それだけで人
種差別や排外主義から自由であることを意味しません。

■アフマディネジャド大統領のイスラエル抹殺発言とイスラエル・アメリカによるイ
ラン攻撃論争。反セム主義、イスラモフォビア、シオニズム。過激な発言に目を奪わ
れることなく、相対立する支配者のあいだの共犯関係を見抜くこと、排外主義や差別
的な言説を十把一絡げにするのではなく、それらの差異や齟齬に注目すること。パレ
スチナに関わりながらこうした作法を学ぶことを通じてこそ、足もとの人種差別や排
外主義から自由でありうるような〈つながり〉を実現できるのかもしれません。

【主催】
ミーダーン〈パレスチナ・対話のための広場〉
[郵便物送付先]〒162-0823 東京都新宿区神楽河岸1 - 1
東京ボランティア・市民活動センター メールボックスNo.114
[メールアドレス]midan.filastine@gmail.com
[URL]http://midan2006.web.fc2.com/
http://midan.exblog.jp/

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