D坂シネマ 今年はゲストークも!  2010年のテーマは「失われた時や場所」

2010年10月21日(木) ~ 2010年10月24日(日)

谷根千工房/ヤマサキ
TEL 03-3822-7623 または 080-6670-0142
WEB http://www.yanesen.net/

ふだん観る機会の少ない記録映画を上映する「D坂シネマ」、今年は10/21(木)、23(土)、24(日)の3日間、谷根千《記憶の蔵》(「協和会の蔵」改め)で開催です。開催日には、その日の上映作品にとっての重要ゲストをお招きし、この機会を逃したら二度の聞けないトークも企画。
お見逃し+お聞き逃しのありませんように、ぜひお出かけください。

2010年のテーマは「失われた時や場所」
現実の世界から失われたものは、ほんとうに「ない」のでしょうか?
記憶に、資料に、夢の中に…、さまざまに残る「失われた時や場所」に思いをめぐらせます。
また、今年度から地域映像アーカイブ事業を始めた文京区と、事業を委託された映画保存協会と、その事業を支援する谷根千工房のつながりを記念し、「文京の地」にも思いをめぐらせます。

*プログラムは都合により変更する場合があります。

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【D坂シネマ 1日目】10月21日(木) 18:00開場 18:30開始 21:30(終了予定)

死刑囚・永山則夫の残した資料整理にあたったアーカイブズ学の研究者・平野泉さんをお迎えし、市井の人々による手作りのアーカイブズについてお話をうかがいます。聞き手は、地域雑誌『谷中根津千駄木』を発行した26年分の資料を蔵の2階に移し、整理にあたっている森まゆみです。
 トークゲスト:平野泉さん(立教大学共生社会研究センター)
 聞き手:森まゆみ(谷根千工房)

 18:30 関連のドキュメンタリー番組 およそ90分(DVD)
 20:10 メモのある生活 20分(1968年頃 16ミリ)  
 20:30 ゲストトーク

[平野泉さんプロフィール]
1963年北海道生まれ。大学を出てから2年間の銀行勤務で貯めたお金を腹に巻き、1年ほどヨーロッパをふらふらする。転勤族のパートナーと引っ越すこと6回、ようやく落ち着いた埼玉で「べ平連」資料(埼玉大学所蔵)の整理を手伝ったのがアーカイブズとの出会い。現在は市民活動資料の収集・公開・研究のため2010年4月に設立された立教大学共生社会研究センターで働きながら、人びとの思いと言葉を未来にのこす方法を探している。

[作品紹介]
◎メモのある生活
製作/1968年頃 20分 モノクロ 劇仕立て
企画/金指功、脚本/内原和彦、監督/大島善助、撮影/北山年、照明/青木稔、音楽/相場俊彦、録音/清島竹彦、編集/民野祐三、助監督/清川芳朗、進行/梅野剛、出演/野中マリ、久保比佐志、小島美ゆき、山田仁志、石毛正義、久保一、渡部冨美子
*忙しさにかまけて場当たり的な買い物をする主婦が、買い物や日程を記入したメモを拾い…。家庭教育などで利用した教材作品か? 

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【D坂シネマ 2日目】10月23日(土)15:45開場 16:00開始 17:30(終了予定)→18時から根津教会で、「ホームムービーの日」が開催されます。皆で移動しましょう!

今年、昭和初期の貴重な映像が発掘・調査され、よみがえりました。
9.5ミリフィルムに収められていた映像を、片岡一郎さんの語りで上映します。
 ゲスト:片岡一郎さん(活動写真弁士)
 解説:飯田定信(映画保存協会)

 16:00 小石川後楽園見てあるき 14分(1975年 16ミリ)
 16:15 東海道の今と昔 20分(1960年 16ミリ) 
 16:45 片岡コレクションについて解説
 17:10 9.5ミリフィルムが映し出す昭和初期-片岡コレクションよりー(DVD)

[片岡一郎さんプロフィール]
1977年東京生まれ。2002年、活動写真弁士澤登翠に入門。門下生としてデビュー。国内はもとより、2007・2009年クロアチア、2008年ドイツでの海外公演にいても好評を博す。これまで語った無声映画は約150本。ヴァイオリン演歌師としても活動中。

[作品紹介]
◎小石川後楽園見てあるき
製作/1975年 東京都映画協会 15分 カラー
*小石川後楽園の歴史や文化財的価値を説明しながら、この時期に行われた庭園の無料開放による荒廃をもリポートする。
◎東海道の今と昔
製作/1960年 20分 モノクロ 
*新幹線が出現する前の東海道本線と沿道風景。鉄道車両や街道筋の民家のようすは一見の価値あり。

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【D坂シネマ 3日目】10月24日(日) 18:00開場 18:30開始 21:30(終了予定)
歴史ある建物には心が宿る。今回初監督作品『Its Light & Its Glory』をつくった工藤みずほさんのお話をうかがいます。聞き手は千駄木の旧安田邸の修復にも関わる建築家の伊郷さんです。
 トークゲスト:工藤みずほさん(映画監督)
 聞き手:伊郷吉信(伝統技法研究会)

 18:30 建造物との対話 34分(1980年 16ミリ)
 19:10 ムカシが来た―横浜市長屋門公園古民家復元の記録 46分(1993年 16ミリ)
 20:00 Its Light & Its Glory 32分(2010年 miniDV)
 20:35 ゲストトーク

[工藤みずほさんのプロフィール]
北海道生まれ。大学時代に参加した自主映画をきっかけに上京。映画制作スタッフのスクリプターとなる。2006年、ロンドンのインディペンデント映画界についてのインタビュー映像を撮った事を機に、ドキュメンタリー制作に興味を持つ。本作品は第一作目。

[作品紹介]
◎建造物との対話
製作/1980年 岩波映画製作所 企画・文京区教育委員会 34分 カラー
*文京区内に残る、あるいはかつてあった歴史的建造物の細部までを紹介する。丁寧に撮影された吉祥寺経蔵の細工に息を呑む。
◎ムカシが来た―横浜市長屋門公園古民家復元の記録
製作/1993年 監督/松川八洲雄 製作/横浜市緑政局、都市計画局、都市計画研究所、ビーコ・プランニング 34分 カラー
*古民家の解体、移築、復元のようすを丹念に描く。職人たちの見事な技術と手仕事。職人と市民が一体となって作業に当たり、復元された民家を活用しながら暮らしの記憶を継承する。
◎Its Light & Its Glory
監督:工藤みずほ ナレーション:石橋蓮司
大正時代から、都心にひっそりと佇む木造建築の剣道場。多くの高名な剣士達が、長年、修行の場としてきた歴史と、その重厚で閑雅な佇まいに、日本国内はもとより、海外からも多くの剣士達に愛されてきた。その道場に突然起こった論争とはー。
武道の魅力に見せられた一人のイギリス人から見た、奇妙な日本文化の一端。


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会場:谷根千<記憶の蔵>1F
  *地図のなかの「パリットフワット」の位置が違います(訂正中)。
(定員30名。事前申込みは不要、満員の場合は入場をお断りする場合があります)
文京区千駄木5-17-3 tel/fax 03-3823-763
(東京メトロ千代田線千駄木、南北線本駒込徒歩8分) 
*蔵への入口は、児童公園となりの「ステーションきょうわ」横です。狭い通路になります、気をつけてお入り下さい。

【映画鑑賞は無料です】
*大正期の蔵を使用しています。蔵の修復費用(500円程度)にご協力下さい。
カフェの出店があります。お楽しみに。
*千駄木パリットフワットのパンの販売もあります。

D坂シネマのお問い合せ:谷根千工房/ヤマサキ
TEL&FAX 03-3822-7623 または 080-6670-0142 Emai:noriko@yanesen.com

主催:谷根千工房
協力:映画保存協会映像ドキュメントクレーター・デザイン・ワークス、伊郷吉信、文京アカデミー
映写/映画保存協会小型映画部

芸工展2010参加企画

■D坂シネマ期間中の10月21日(木)~24日(日)に、蔵では<今年も『一と全 / ONE and ALL』+ CAFE> が開催中です。詳しくはこちらをご覧ください。

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