日暮里富士見坂から望むダイヤモンド富士

2012年11月11日(日) ~ 2012年11月13日(火)

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2012年11月11日(日曜日)、12日(月曜日)、13日(火曜日)
16:20~16:40ごろ

(写真は2011年1月29日のダイヤモンド富士  撮影/石川 正)  

富士山頂に夕日が沈むときに輝く風景を「ダイヤモンド富士」と呼びます。
冬至をはさんだ11月中旬と1月下旬の、1年に2回だけ見ることができる美しい景色です。
日暮里富士見坂は都心では唯一の富士山が望める富士見坂です。高層ビルやタワーに上ることなく、足元から富士を眺めましょう。この3日間、富士山を転がり落ちる夕日と、陽がすっかり沈んだあとに浮き上がる美しい富士山のシルエットをご覧ください。
当日が晴れますように!

この日、日暮里富士見坂は16:00~16:45にかけて通行が制限されます。
(曇天、雨天の場合は通行止めは無し)

日暮里富士見坂への行き方

*問合せは03-3802-3111(内458)荒川区産業振興観光課へ。


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【現在報道されているの日暮里富士見坂からの眺望の危機について】

この日暮里富士見坂からの眺望は、イコモス(国際記念物遺跡会議、ユネスコの諮問機関として、世界遺産登録の審査などを行う)の第17回総会(2011年12月1日、フランス・パリのユネスコ本部で開催)において、東京に残存する数少ない富士山の重要な眺望ポイントであること、そして眺望保全のためのガイドラインづくりへの協力、が全会一致で採択され、決議文は関連自治体、および採択時の関係企業に通告されました。Araoz会長によるレターおよび決議文はこちらです。

しかし現在、日暮里富士見坂からの富士山への眺望を著しく損なう建物が千駄木3丁目の不忍通りにも建築中です。この建物は生和コーポレーションの提供する資産活用のための11階建て賃貸マンションで、建築主は個人の方です。
12年ほど前から、日暮里富士見坂からの眺望を遮る形での建築が可能となる地権者の方(本郷通りまでの2キロメートル内で、およそ8軒でした)に、資料説明などを行い、ご理解を得ることに努めてまいりましたが、今回は説明を受けた方から代がかわり、まったく状況を知らなかったための計画でした。

計画を知った着工前の8月初め、建築主の方、および設計施工の生和コーポレーションにあて、設計変更へのお願いを送らせていただきましたが、残念ながら、建築主の方とは今もお会いできずにいます。
生和コーポレーションあての文書、建築主の方にあてた文書

また、建築場所である文京区、日暮里富士見坂を所有する荒川区、広域的な景観形成に取り組む国土交通省、東京都などへの要請も行っています。
企業、自治体のだれもが、日暮里富士見坂の眺望を貴重な風景遺産と認識し、できるならば保全したいと答えていますが、法整備のないこと、私有財産の保護から、保全は無理という判断をしました。
これらの文書は日暮里富士見坂を守る会のホームページで公開しています。

日暮里富士見坂からの眺望が貴重な『風景遺産』であることへの共感と認識が、関係者すべてにあることがはっきりしてもなお、直近の計画地の買い取り、あるいは設計変更への補償がなされずにあるのは、なぜでしょう。
後悔を再び繰り返さないためには、一日も早い眺望のガイドライン作りに着手しなければならなりません。今ならば、イコモスの専門委員の協力を得ることができます。
これは、風景を楽しむ市民の願いだけでなく、無用な批判や反対の声に対応しなければならない、事業者や地権者の方にとっても切実なことだといえます。(文責/山崎範子)

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