地域雑誌 「谷中・根津・千駄木」 86号

特集/谷中墓地桜並木の石碑と霊園再生計画

2007年3月 1日(木曜日)発行  525円  残部僅少 -> 購入方法

86号 特集/谷中墓地桜並木の石碑と霊園再生計画

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お知らせ

 このたび、地域雑誌「谷中・根津・千駄木」は、二〇〇九年春に刊行予定の九十三号で締めくくることにいたしました。
 一九八四年十月に創刊以来、二十三年間、多くの人にお会いし、お話を聞き、活字に起こし、ほかのメディアでは決して伝えられないものを、読者と共有してきました。
 そして、長いものに巻かれず、トラブルにはおそるおそる首を突っ込み、紙つぶてで闘い、打たれれば引っ込んでまた顔を出し、まちがいを訂正し、苦言に頭(こうべ)を垂れ、しかし懲(こ)りず、好き勝手に作り続けることができたのは、「こんな雑誌があってもいい」と許容して下さった、この町のおかげです。
 創刊当初、「三号雑誌にはなるまい、三年は続けよう」とやってきたらここまできました。しかしこの数年、継続できる最低ラインの七千部を割り、回復できずにいます。そこで、定期購読の節目である二年八冊を責任もって刊行し、九十三号を最終号とすることにしました。
 長く購読を続けてくださっている皆さま、本当にありがとうございます。もう少しです。ぜひ最後を見届けて下さい。今後二年間、今までの資料を整理し、聞き書きを充実させ、精魂込めて「谷根千」を作ります。
 
 二〇〇七年二月二十八日

 仰木ひろみ/川原理子/森まゆみ/山崎範子



地域雑誌「谷中・根津・千駄木」 86号
◎特集/谷中墓地桜並木の石碑と霊園再生計画

其塔碑は即ち魂魂の憑る所

 いつ咲くの、今年の桜...。
 花見どきが近くなると気になるのが谷中の墓地。朝に夕べに蕾のふくらみ具合を確かめに通い、ついそわそわいたします。
 しかし最近の気がかりは桜にもまして谷中墓地そのもの。霊園と公園を共存させて整備するという、東京都の「霊園再生」事業がいよいよスタートします。桜並木はどうなるのか、五重塔は復元されるのか、あの樹木や、ひっそりと咲くオニユリやニリンソウの行く末は...。
 そんな気がかりの、これまでの様子をまとめました。この特集が、墓地への関心を持つきっかけになりますように。
 そしてもう一つ、ずっとずっとご報告できずにいたのが谷中墓地のメインストリート(五重塔跡さくら通り)に建つ石碑。
 お待たせしました。二回に分けてご紹介します。まずは西側の碑の記憶から──
目次─地域雑誌「谷中・根津・千駄木」其の八十六 二〇〇七・早春

◎特集/谷中墓地桜並木の石碑と霊園再生計画
其塔碑は即ち魂魂の憑る所

◎谷中植物園2 沙羅双樹いろいろ─西岡直樹

◎ご近所調査報告 大正八年の畳床─角野茂勝

◎町の記憶 小林國雄さんに聞く
 恋はやさしい野辺の花よ─父愛雄、祖父好愛のこと

◎弥生町特集補遺の補遺の補遺
 新説弥生土器の発見場所─原祐一さんに聞く

◎寺に聞く 向丘 金峰山高林寺
 緒方洪庵の墓と熱帯情報研究所

◎ファーブル昆虫館便り2 虫と遊ぼう─奥本大三郎

◎樋口一葉さん二題─森まゆみ
 三宅花圃と池之端
 彰義隊にも関連する丸茂病院のこと

◎おいしい店見つけた あんくる─中濱潤子

◎本郷元町公園補遺─「ぱぱっと会議@元町公園」の鹿野陽子さんに聞く
 元町公園の存続を

◎手すりの点字を読み昇る、「天の尺賞」発表!
「夕やけだんだん」点字物語の余韻─坂部明浩

◎「わが町の空襲」補遺 その3
 池之端七軒町の出来事─本田史子

◎あむりた料理教室 大根1本丸ごと蒸そう

●谷根千・町の記憶─いさかかつじ
●剪画「人力俥 谷中音羽屋」(日暮里駅前)─石田良介
●マンガ谷根千秘録14─つるみよしこ
●昭和五十一年アルバム「谷中六丁目 あざみや」─望月和枝
●確連房通信
●おたより
●谷根千ちず 
●編集後記
●バックナンバー案内 

題字/本郷松しん 
校正/小野寺由紀子 
助っ人/守本善徳+多児貞子+林美子+小林美幸+仰木亮彦
組版/スマイル企画(中溝亜貴子+丸山勇) 
印刷・製本/三盛社 

 

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