地域雑誌 「谷中・根津・千駄木」 83号

特集/「キモノ」をめぐる生活 はたらくキモノ

2006年3月31日(金曜日)発行  525円  在庫切れ

83号 特集/「キモノ」をめぐる生活 はたらくキモノ

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つい四十年前、キモノ姿ではたらく人が多かった。
正月の朝、目を覚ますと母はキモノ姿でお雑煮を作っていた。
学校の参観日には、キモノ姿のお母さんが教室のうしろに並んでいた。
煙草屋のおばさんも、番台のおばさんも、キモノに割烹着だった。

私たちが手軽に洋服を着て、自転車を乗り回しているうちに、
こういうキモノたちは無用の長物になってしまったのだろうか。
いやいやまてよ。町を見渡せば、
袈裟姿の住職、作務衣の旅館の主人、絣の似合う茶舖の女将...
どっこい、キモノ文化は生きている。

「キモノ姿でバス停に走ったら、運転手さんが待っててくれた」
「役所にキモノで行くとなぜか愛想がいいの」
「京都では、キモノだと拝観料タダですって」
「手が後ろに回らなかったのがいつのまにか治ってね」
効用もあるらしい。

よし、わたしたちもキモノで、町をスタスタ歩いてみよう...
目次─地域雑誌「谷中・根津・千駄木」其の八十三 二〇〇六・春

◎特集/「キモノ」をめぐる生活
はたらくキモノ 2
*きものや「ピエタ」  
*着付けを習う
●手仕事を訪ねて「丁子屋」洗い張りの現場
●この町にこんな人 琵琶を弾く人、川嶋信子さん
*「おばこ」からあふれる音楽  
*東京国立博物館でお茶会
●Yのキモノ修業 スナック美奈子での五日間

◎おいしい店見つけた
おむすび米ど 中濱潤子 23

◎ご近所調査報告
駒込名主屋敷 24

◎Mの旅日記
田端文士村 芋づる式交友禄(軽井沢篇) 30

◎町の記憶/「わが町の空襲」補遺
東京初空襲記 澤野孝二 36

◎野菜を食べよう
あむりた料理教室 新じゃが芋アラカルト 44

◎谷根千番外地列伝
井上日召の血盟団事件 森まゆみ 46

●剪画「丁子屋主人」(根津) 石田良介 53
●マンガ谷根千秘録11 つるみよしこ 55
●昭和五十一年アルバム「谷中七丁目」 望月和枝 1
●確連房通信 49  
●おたより 51  
●善光寺湯の思い出 田中勉 54  
●谷根千ちず 28
●編集後記 56 
●お知らせ 57

題字/本郷松しん 表紙剪画/石田良介 校正/小野寺由紀子 
助っ人/守本善徳+林美子+山下浩子+小林美幸+齋藤めぐみ+仰木亮彦 
組版/スマイル企画(中溝亜貴子+丸山勇) 印刷・製本/三盛社 

 

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