くまのかたこと - 旅の宿編

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鳴子温泉ゆさや

鳴子でももっとも老舗と言ってよい。鳴子の町の真ん中、温泉神社へ上がる入り口、共同浴場滝之湯の隣りに会って、これらを長らく守って来た。
何でも上杉家の家来で、今の当主で24代目とか。建物はこれも国の登録有形文化財。一人なのに立派な部屋に通された。広い縁側にはきのてすりがあり、
むかしはガラス窓がはまっていなかったようだ。入り口をドアにしているのがちょっと惜しい。ご飯は3の膳まで、たいへんなごちそうだった。
ここも山ノ上に素晴らしい露天風呂をもっている。内風呂は元祖うなぎの湯。お肌にぬるぬる、やさしい。洋服の女将もさっぱりした親切な人で、
朝ご飯がすみましたとでんわしたら、お粗末様でございました、ではさげさせていただきます、という声がなんとも商売っけなくて、品があって、
ああまた来たいなあ、と思ったことでした。お嬢さんがまたすてき。

森まゆみ
2008年6月2日(月曜日)公開

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