No.328
2002年3月2日(土)
ちょっとだけ古い話になりますが、今週の火曜日に池袋のシネマ・ロサで『ジャック・ドゥミの少年期』を観ました。現在岩波ホールでロードショー公開されている『落穂拾い』に合わせて、アニエス・ヴァルダ監督の過去の作品をまとめてかけちゃおうというレイトショー企画、その名も「9時から11時までのヴァルダ」!のうちの一本。『5時から7時までのクレオ』(ニュープリント)以外の作品はそれぞれ3日間だけの上映ということで、行けるかどうかちょっと心配していたのですが、なんとか都合がつきました。いつかアオキに観せたい、できれば映画館で、と以前から考えていたので、(大袈裟ですが)思いが叶いました。
基本的には、『シェルブールの雨傘』で知られるジャック・ドゥミ監督のナントでの少年時代を、妻であるアニエス・ヴァルダが映像化した作品です。ただ、実際のドゥミ作品の様々な場面や、晩年のドゥミの姿や言葉がところどころで挿入されており、不思議な感触もあり、いろいろな楽しみ方もできます。また、ナントの町のあちこちで撮影されているので、ドゥミの作品、特に『ローラ』に思い入れがある人にとっては(僕のことですが)どうにも堪らないものとなっています。いずれにせよ何よりも、少年ジャックの映画への狂おしいまでの思いと、夫ドゥミへのヴァルダの愛情に、心を打たれます。今回、ロードショーの時以来10年ぶりに観たのですが、不覚にもまた泣いてしまいました。
今後も上映されることは滅多にないでしょうし、ビデオになっているのかどうかも知りませんが(DVDは出ているようです)、機会があったら是非観ていただきたいと思います。たとえ、ドゥミにもヴァルダにも興味はないという人でも、映画の好きな人でさえあれば、きっと気に入っていただけると信じています。
(宮地)
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