[ 書く ]
日々録   2002年1月
No.280  2002年1月10日(木)

 いつか読みたいと思っていながら、何となく読めずにいる本というのが結構あるものですが、この正月、そのうちのひとつにようやく手を着けることができました。北村薫の<円紫師匠と私>シリーズです。

 こんなに素晴らしい小説を発表から10年以上もの間読まずにいたなんて!

 大晦日の晩、店を閉めた後、名古屋へ帰る列車の中で読む本を物色している時に、シリーズ第1作の『空飛ぶ馬』と目が合いました。「ああ、そうだ」という感じでリュックに入れて大正解。今回読み始めていなかったら、また何年か先になったかもしれませんから。名古屋にて早々に読み終え、続きが読みたくてたまらず、もちろん本屋に行けば買えるのですが、店に戻れば只で読めるものにお金を払うのも惜しく、悶々とし、結局我慢し、東京に戻ってようやく続きに取りかかりました。『夜の蝉』『秋の花』とゆっくり味わい、残すところは(とりあえず)『六の宮の姫君』『朝霧』の2冊。読み尽くすのが勿体ないような、でも一刻も早く読みたいような。もちろん読んじゃうんですけどね。

 さて、本当はここで「こうこうこういった小説ですよ」といったことを説明するべきなのでしょうけど、長くなってしまうし時間も惜しい(早く続きを読みたい!)ので、今回は省きます。ひとことだけ言うなら「心の深いところに届く推理小説」といったところでしょうか。ともかく未読の方には強くお薦めします。創元推理文庫です(『朝霧』のみ、たぶん未文庫化)。

(宮地)

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