1月22日（木曜日）
曇り、寒い日。オバマの動きが知りたくてついニュースを見る。世界に注目されるというのはこういうことなのかな。
オバマ萌えしている友人もいるが，私はまだまだお手並み拝見。就任演説はアメリカ中心の世界観を出ていない。グアンタナモ監獄の閉鎖はいいけど、そもそもどんな人が何の罪状で収容されているのかということを日本の報道機関は伝えていない。結婚式でパキスタンに行ったパキスタン系イギリス人が、アフガニスタンへ足を伸ばしたところ、タリバン兵と間違われて北部同盟につかまり、アメリカ軍に渡されて、グアンタナモにテロリストとして入れられた，、なんて映画があったが、本当の話だという。似たようなことがまだまだあるのかも。アメリカでは黒人差別は減少したがアラブ系の差別はうんと増大しているのでは。マイケル・ムーア監督の「シッコ」を借りてきてやっと見た。アメリカには公的医療保険がなく、各自、民間の医療保険にはいるが、あの手この手で保険会社は支払わない。これは日本の生命保険会社と同じ。指を切ってもお金がないので，つけるのをあきらめたり、9・11の消防士でもその後の気管支炎が治せなかったり。それで、ただでサイコウの医療が保障されているのはどこだ，グアンタナモだと言って患者たちがマイケル・ムーアと船を仕立てて捕虜収容所に向かうという笑える、恐ろしい話であった。アメリカには住みたくない。

1月23日（金曜日）
ヒラリークリントン、初登庁。かなりぽっちゃりに。あ、これは天につばする発言だ。このヒト、大統領夫人時代にみんなが安く医療をうけられるよう医療制度改革に手をつけた意気やよし、またやればいいのに。でも「シッコ」によればその後，保険会社から多額の献金をうけて丸め込まれたようなのだが。ヒラリーで開いたニューヨーク州の上院議員の席に名乗りを上げたのがキャロライン・ケネディー。お父さんがなくなった1963年に５歳くらいだったと思うが、50歳になっててびっくり。あいた議席を選挙を経ずに知事が指名するというシステムもようわからんが、そこに有名人二世が名乗りを上げるというのも二世嫌いの私としてはハラが立つ。とおもったらなぜか深夜にとりさげ。また憶測が飛ぶ。まあ、お父さん、叔父さんが暗殺、母ジャックリーンはオナシスと再婚して早くなくなる、弟も飛行機事故で死亡，あまりにも大変、かわいそうではある。「そんな家系なら自分はできるだけ目立たないように普通に生きようと、わたしならおもうけどね」とは娘の意見。

森まゆみ