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くまのかたこと - 旅の宿編

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木賊温泉 井筒屋旅館

これもまだ子供が小さい春休みの事。どうやってたどり着いたのだったか、湯の花温泉から昼間は一本しかないばすにのり、それも途中の停留所で泊まってしまい、そのあとゆきのなかを子供を励ましながら2時間歩いた。本と、この先に人なんか住んでるのと子供たちが不安がる頃小さな集落が見えた。なんと長男と同じ名のスナックゆたかがあってびっくり。

井筒屋旅館の建物は古く、落ち着くたたずまいで事におばさんの親切が身にしみた。こんにゃくの刺身、鳥とキノコの炊き込みご飯をよそいながら、ゆるゆるいろんな話をしてくれた。川縁の共同浴場は圧巻、雪よけのトタン屋根の向こうは手の届くようなところに川が流れている。こどももさんざん川で遊んだ。そして翌朝や度を出るとき、子供の靴に新聞紙がつめてあるのに築く。ぬれた靴を乾かそうとおばさんの気遣いが心にしみた。また行きたい宿。

森まゆみ
2007年4月2日(月曜日)公開

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