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くまのかたこと - 旅の宿編

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備中勝山・原田旅館(2003.3.3)

岡山の山中の小さな城下町は、なんと谷中真島町の邸のあった真島藩三浦正次の領地だという。その邸跡もあった。すばらしいナマコ壁の町並みに草木染めののれんがかかり、「御前酒」という名酒もあるが、なぜか宿泊施設は少ない。
原田旅館もなんてことない構えの商人宿だが、こういう常連さんのいる宿はとっても親切。食事は御前酒の辻社長さんたちと辻本店の西蔵でいただいて3月の雪道を帰ってみると、ふかふかの布団の上に毛布のようなシーツが敷いておいてくれて、しかも足元をこたつで温めてあった。寒かったらどうしようと思ったので涙が出た。浴衣がわりに緑色の起毛のジャージの上下があって、私が着たらケロヨンみたいだった。朝食は混ぜご飯でおかずも多い上、牛乳とアンパンがついていたのである。商用で来て今から出陣する男の人へのなんというはなむけであろうか。

森まゆみ
2004年6月4日(金曜日)公開

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