子どもが小さいころ、何度か、友人の車を借り青函連絡船に乗って北海道岩見沢の夫の家に帰った。 青函連絡船のない今となっては懐かしい体験だけれど、どの便に乗るかがむずかしい。夜便は案外船が揺れて二等のざこ寝では寝られず、昼便だと観光する時間が削られ、一泊余分に泊まらねばならない。昼便で海を渡ると美しい大沼温泉の辺りで夕暮れになる。
森まゆみ 2003年7月20日(日曜日)公開