釜額 民宿村つたや (1981)
1981年に長女が生まれて、四ヶ月ぐらいではじめて出かけたのが、下部温泉に近い民宿である。赤旗日曜版に広告がのっていた。赤旗にのっている宿は、わりと施設が良い、食事がおいしい、というわけにはいかないが、たいてい宿の人が良く親切である。
このときも、母乳の出がよくなるからと、おばさんが朝早く起きて、私のために地粉をう打ち、カボチャやニンジン、ナス、ジャガイモのいっぱい入った味噌仕立ての”ほうとう”を作ってくれた。
お風呂も大きくて、野趣にあふれ良かった。縁側でゴロゴロ寝て気持ちよかった。夜はおばさんがブドウを出してくれたので、宿の人と一緒にテレビを見た。テレビはチャールズ皇太子とダイアナの世紀の結婚をエンエンと映していた。
★カレンダー民宿といって毎月コンニャク作りや餅つきなど季節に沿って泊まり客が楽しめる。
森まゆみ
2003年5月19日(月曜日)公開
|