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日々録   2002年2月
No.303  2002年2月5日(火)

 近頃、買い取った本の掃除をしていると妙に小さい文庫本に出くわすことがあります。今日も一冊、山本周五郎がそうでした。別に新しいサイズの文庫本という訳ではないです。いつもの新潮なのに、子どもがお父さんの背広を着たみたいにカバーがブカブカしています。
 本を掃除する時古本屋では、小口の手あか等の汚れはヤスリをかけて落とします。うちの店では紙ヤスリ#180を使用。3センチ四方くらいに小さく切ってシャシャシャとかけます。以前は文庫用に#240も使ってましたが、いつの間にか#180だけに絞られ、今は力加減で紙質に対応しています。汚れのところだけヤスリをかけるとかえってそこだけ白っぽくなってしまいますから、ぼかすようにかけるのがコツです。
 でもこれまで何万冊もヤスリをかけてきましたが、サイズが変わるようなことは一度もありませんでした。
 では一体周五郎はどうしちゃったのでしょうか?
 実は、以前どこかのブックオフに入った時に謎は氷解しました。日曜大工のように“ウイ〜〜ン”と店中に響くモーター音は巨大な研摩機。お兄さんの手にはカバーを外した漫画単行本が3冊ピッチリ挟まれ、一瞬にしてヤスリかけが終っていきます。そういえばうちの店にも研摩機「ケン太くん」みたいなDM来てたっけ。そう、周五郎も“ウイ〜〜ン”と削られてしまった訳です。
 今までは、何件もの古本屋を渡り歩いてうちの店に来たような本でもこんなに小さくなっているのは見たことがないのに、これじゃなんだか本の寿命が一気に縮まっちゃったみたいで、ブカブカのカバーの中で居心地悪そうに泳いでる文庫本に哀れみを感じる今日この頃なのであります。
(アオキ)

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