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一年生日記  2005年11月
No.201  2005年11月30日(水)

先日、娘二人と「Always 三丁目の夕日」の映画を観ました。
王子シネマは小規模の映画館が二つ並んでいて、受付は一つ。そこで、パンフレットも食べ物も売っているのがなんとも好きです。
今回はそれに加え、駄菓子も売っていて、私たちの「団子坂キネマ」に似ていました。
話は昭和33年。
私はまだよちよち歩きの赤ちゃんだったけれど、子どものころに見た動坂(今の千駄木4丁目)辺りの風景と通じるものがたくさん。
ほどいた毛糸にやかんの湯気をあててのばし、セーターを編み直した、あの頃。
靴下とパンツ以外は何でも母の手作りだった。
男子小学生は夏もベロッとしたランニングで学校に来ていた。
そうそう、冷蔵庫は、氷を入れて使っていたんだよ。(あゆみ・学校で勉強したよ)
電気冷蔵庫や洗濯機が家に届いたお祭りのような日。
世田谷のお祖父ちゃんの家でコカコーラを初めて飲んだときの味。
サンタクロースは、枕元に講談社のゴールド版の絵本や三輪車を並べてくれていた。
狭い部屋に枕を並べて寝ていたのに、なぜ気がつかなかったんだろう。
フラフープ、あたり前田のクラッカー。不二家のペコちゃん。
二軒先の自転車屋のおじいさんは、自転車に乗りながら、修理したもう一台の自転車を右手で支え、二台で走っていたっけ。
都電はガタガタ家を揺らし、オート三輪が走る。
牛乳配達のお兄さんは、ちょっと平尾昌昭に似ていたっけ。
動坂で一番ハイカラだったのは、角の食品店。
棚には赤いコンビーフ缶が並び、カラフルなゼリービーンズにコーヒー豆の量り売り。
私たち姉妹は異国の空気を吸いにこの店に良く来た。

映画の中で立ち上がってゆく東京タワー。
秋の団子坂キネマで「東京タワーは我が息子」という(設計者の建築構造学内藤多仲先生)映画を見たばかり。このインタビューがおもしろくて、心に残っていた。
物言わぬタワーが画面で少しずつ立ち上がっていく。(このCG合成は納得)
パンフレットを買ったら、中に東京タワー記念パンフレット復刻版付き。
国産の材料による当時、世界一の自立鉄塔。
戦後の急速な経済成長のシンボルだ。

サンタがくれた万年筆に、淳之介(子ども)が「ぼくのぼくの万年筆ですね」という場面にジーン。
もうすぐ訪れるクリスマス、我が家の子供たちは、こんな時代にこの喜びを感じることができるのだろうか。
懐かしいだけじゃない、人間のやさしさ、物の大切さ、いろんなことを思い出させてくれた映画でした。



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